弊社、上海HSTは用友代理店として用友U8など財務ソフトの導入以外に、既に用友導入済の企業向けの開発サポートもしております。

導入済みのお客様よりご相談を頂く案件として用友で出力している帳票の自動化や新規帳票の作成と自動化用友入力データの支援など、既存運用の省人化や効率化に関するお困りごとについてです。

今回は仕入れや販売が多い貿易業様向けの導入事例よりご紹介します。

貿易会社の用友を利用した業務の課題点

中国財務用友の運用の問題点

仕入先の請求書の入力

日用品や電子部品、金属、樹脂、包装材など貿易業では多岐に渡る製品を取り扱うため、請求書にあたるINVOICEや中国独自の「発票(はつひょう:fa piao)」を受領し、請求額を用友に入力する必要があります。

そのため仕入先が多く取引回数が多い場合は、担当者は必然的に入力業務が多くなってしまいます。

月初と月末に入出力が集中

仕事量をコントロールしながら日々の業務にあたっても、月初と月末は入力と出力作業が集中し、仕入先からの請求書の送付が月末に集中するため支払い処理も基本は月末

また月末の締日前後から翌月初めにかけては、税務局に提出する財務資料日本向けの報告資料を作成する必要があり、日程的な調整が難しく残業で仕事を乗り切る必要があります。

大量データ入力と出力で単純ミスの発生

用友に対して手入力や必要資料の成果物はスタッフの作業レベルが影響します。

繰り返される単純作業はヒューマンエラーが発生しやすく、作成したドキュメントに問題箇所がある場合、入力データの修正を繰り返しながら、精度の高いドキュメント作成が必要でした。

担当スタッフの作業のブラックボックス化

担当スタッフと定例作業の見直しを進めるも「他のスタッフに仕事を取られるのでは?」「自分の仕事を監視されるのでは?」「自分の評価に関係するのでは?」等の理由から、なかなか自分の仕事の全体像を公開しないスタッフが存在します。

ブラックボックス化した作業は他のスタッフと共有化が出来ず、担当スタッフが辞めた場合や病欠などの緊急時に仕事が止まってしまう危険性が残っていました。

一般的な貿易会社の用友U8運用イメージ

一般的な中国の貿易会社の財務に関する運用イメージ
弊社がシステム開発したお客様は財務担当者が2名で作業を分担。

担当別にスタッフAは精算や入出金など財務に関する全体の担当。用友への入力と締日以降に日本への提出資料を作成していました。

スタッフBは販売と仕入れに関する入力を担当。

紙情報である発票を目視で確認しながら手入力をするため手間が非常にかかり、締め以降に得意先別の債権、仕入先別の債務の資料、売上対コストをカテゴリー分けした資料の作成に多くの時間を割いていました。

用友を連動したRPA&二次開発の導入ポイント

中国の貿易企業の用友カイゼンのポイント

手動の入力作業とドキュメント作成を廃止

今回は財務担当者が大半の時間を使っていた発票の入力作業の省力化、締日以降に用友データから作成する日本提出の資料に注目しました。

RPA」と呼ばれるソフト技術を活用しINVOICEや発票など共通フォーマットの入力作業を廃止

同様に用友データを二次加工して作成していた提出用の資料関係もシステム開発し自動出力することで作成時間の大幅な短縮・日本語訳の変換・データ精度の向上を達成しました。

システム化による作業の標準化でミスやエラーを排除

RPA技術を使うと必要な項目にソフトが自動的にデータを入力します。

また資料作成も表計算による集計など不要でシステムで計算した結果を出力します。

そのため入力漏れや転記間違い、編集誤りが手作業に比べ格段に無くなり、作業で起こるミスやヒューマンエラーを排除し作業を遂行することが可能となります。

スタッフの作業時間は付加価値の高い作業へシフト

今までの繰り返される単純作業はシステムが担当。大量な入力情報をシステムが自動的に用友へ入力し、月末になるとボタンをクリックするだけで必要なドキュメント類を出力。

財務スタッフが今まで対応していた単純作業はシステムに任せ、システム導入後は人間しかできない付加価値の高い業務に時間を充てることが可能となります。

用友の二次開発&RPA導入後の運用イメージ

OCRとRPAを活用した中国用友のカイゼン運用
システムを導入後の運用イメージですが、担当Aの入力業務は統一フォーマットが少ない手書き資料が中心。その上、大量データの入力業務が無かったため今回はシステム化せず現状の運用を継続。

その代わり月末に作成していた財務関連の資料類はシステムによる自動作成に切り替えました。

担当Bの作業は仕入発票とINVOICE資料は統一フォーマットが多く大量に毎月発生するため、紙情報をスキャナーでデータ化し、OCR機能でデジタル数値化

デジタル数値化したデータはRPAと用友を連携してデータ入力の自動化を実現。

少数で異なるフォーマット類は費用対効果の面から自動化せず、今まで同様の人による入力作業としました。

また資料作成の業務は自動化。基本的に日本向けに作っていた資料類は100%自動化が達成されました。

記事のまとめ

如何でしたか?

RPA技術とプログラム作成で用友の入力とドキュメント作成を省人化し、担当スタッフの作業軽減とブラックボックス化の廃止、作業標準化が行えるご提案となっています。

作業軽減がどうしても進まなかった、ギリギリまで日本向けの資料作成に時間がかかっていた、資料の最終確認が毎月遅くになっていた。

そんな財務スタッフの運用に頭を抱えていた総経理様、日本財務担当者様、一度上海HSTまでご相談ください。

用友の開発、他のシステムと用友連携など、経験豊富な過去の経験より貴社に合致したご提案をいたします。

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