中国の一部の地域で利用が開始された「電子発票」ですが、電子化した発票をどのように財務や購買などの実務に活かせばよいのか?疑問点をお持ちの日系企業様も多いように見受けられます。
今回は電子発票の利用メリットや用友財務システムに活用するポイントをご紹介したいと思います。既に一部のお客様では導入の準備を進めている電子発票の最前線の情報をお知らせします。
この記事の目次
電子発票の利用メリット
現在紙で印字している「発票」を「電子化」する狙いとして利用する企業側のメリットは以下のような点があります。
宅配からメールへ。送付方法の変更
中国国内で物品やサービスを購入した場合に発票を発行し得意先(消費者)に提出しますが、企業間の取引の場合は発票を財務部や購買部にEMSなどの宅配にて発送するのが一般的です。
今後は紙媒体でh無くなるため宅配ではなくメールに電子発票を添付して送付するだけとなり、配送の手間が無くなり配送費用が削減できます。
配送時間の大幅な短縮
メール送付になると受領までの時間が基本的にリアルタイムとなり、配送中のタイムラグがなくなります。
月末ギリギリの発票発行と配送は嫌がる企業もありますが、メール対応が可能になるとスムーズな受け取りが可能となります。
持ち運び不要で紛失リスク軽減
ごくまれにですが宅配スタッフが発票を紛失した。企業側に預けたが宛先まで届いておらず、発票が行方不明になってしまった。そのため紛失を恐れ営業が直接お客様に手渡していた。そんな運用を耳にします。
このような状態が起きてしまうと税務局に発票の取り消しや再発行処理が必要となり、面倒な再発行の処理に時間と費用が必要となります。
メールで送付すると直接担当者へ送付が可能ですし、実物を持ち運ぶ必要がないため紛失リスクが無くなります。
財務部の管理業務の軽減
受領した発票は財務部が管理し支払い日になると処理を行いますが、財務部は実物の発票を管理し、支払った後も財務資料として多くの発票を保管する必要がありました。
今後はパソコン内でデータ管理するだけ。資料もかさばらず、保管場所も不要となります。
用友で電子発票を更に有効活用する運用術
電子発票化が進むと便利になる点があるのはお解り頂けたかも知れませんが、更に踏み込んで財務部でご利用の用友や購買システムと連携すると業務改善に繋がります。
PDFやofd形式で発票データをシステム内に取り込む
電子発票は「PDF」と「ofd」と呼ばれるデータの拡張子を準備。電子化されたデータを直接パソコンやシステムに取り込むことが可能です。
この直接データが取り込める点が、システム連携に肝心なポイントとなります。
発票の入力業務を廃止
データをシステムに取り込めるため、そのデータ活用してシステムに入力(連携)する仕組みが構築できます。
今まで手入力していた運用を、システムで自動入力。財務や購買の入力負荷を削減できます。
スキャンによるPDF化が不要
今まで紙の発票をシステムで利用やメールで情報共有する際はスキャナで読取りPDF化する必要がありましたが、電子化になるとスキャン作業は不要となり省人化・ヒューマンエラー防止に繋がります
受領した電子データをそのままシステム内で利用できます。
OCR連携が不要で100%読取りを実現
既存の紙の発票もOCRスキャナをすることでデジタルデータ化してシステム利用が可能でしたが、発票の印字の潰れや文字部分に押印が重なると100%読取りは達成できていませんでした。
電子発票になると100%認識が達成できるため、更にシステムとのデータ連携の精度が向上し人の確認作業を削減する運用が可能となります。
電子発票のまとめ
如何でしたか?電子発票のメリット、電子発票をどのように活用できるか?お解りになったでしょうか。
お客様の中には弊社が開発した購買システムと連携しているEDI機能に電子発票の添付機能を追加。
購買システム内で電子発票のデータ分析をし、用友内の発票に関する入力業務を完全廃止を検討している会社様もございます。
電子発票は既存の紙の発票の運用と基本的には変わりません。ただし電子化したメリットをうまく活用して、ヒューマンエラー防止や省人化に繋げ、より競争力のある組織体制の構築を行うことが可能となります。
運用にご興味をお持ちの日系企業様、お気軽にご相談ください。