中国の会計も日本と同様、年に一度または半期に一度「固定資産」の棚卸しがあります。しかし一般的に経理部門のスタッフ総動員で行う作業のため、固定資産が多い企業では目視や手書きによるヒューマンエラーが発生しやすくなります。もしくは定期的な確認が必要と分かっていながら人手不足のために棚卸しを実施できていない場合もあるのでは無いでしょうか。

今回は固定資産ラベルに一工夫して、目視作業や手書き作業から生じるヒューマンエラーの防止と作業効率をアップするQRコードとハンディーターミナルを活用した固定資産の運用方法をご紹介します。

人海戦術でヒューマンエラーが生じる固定資産の棚卸し作業

一般的な固定資産の管理方法としてラベルに固定資産の情報を印刷して対象製品に貼り付けて管理する方法があると思いますが、この管理方法の問題点は「ヒューマンエラー」が発生してしまう点です。

貼り付けたラベルの固定資産の情報を目視で確認し、用友から出力した固定資産一覧表の比較を行います。一覧表には固定資産の有無を手書きで記入し、棚卸し終了後は確認内容をExcelに転記、または直接用友の固定資産へ入力作業を行い差異が無いか確認作業を行います。

この作業は基本的に人員に頼った運用方法であるため、目視作業の確認ミス手書きによる記入ミス確認後の転記作業によるタイピングミスの可能性があり、また転記作業の時間など手間が掛かる点がありました。
固定資産の棚卸し作業をQRコード運用で劇的効率化。正確な業務改善を実現!

固定資産ラベルにQRコード付与で作業効率と精度をアップ

現在のラベル管理方法に一工夫。用友で管理している固定資産情報にQRコードを追加QRコード内部には資産番号や取得日付など会社の必要データを保存しておき、このQRコード情報を棚卸しで活用することで作業効率とデータ収集の精度が一気に向上します。

棚卸し作業は至って簡単。今まで目視で確認していた作業を「ハンディーターミナル」と呼ばれる専用の機械でQRコードを読み取るだけ。スマートフォンでの運用も可能ですが、スマートフォンの場合は暗い場所での読み取りに弱い点やカメラによるスキャン認識のため、専用機種での運用をオススメしています。

専用機器の場合はQRコードに対してレーザー光やLEDを使った読み取りサポート機能があり、暗い場所の固定資産ラベルの読み取りも可能です。また機種によっては1メートル程度の場所であれば離れた場所からもスキャンが可能。作業効率をサポートします。

また一覧表を比較していた棚卸し作業は、導入後は固定資産ラベルのQRコードをスキャンするだけで完了。手書きによる作業は一切不要となります。

なお棚卸しで収集したハンディーターミナル内のQRコードのデータは、システム内にアップデートして固定資産データと比較作業が行えます。そのためExcel転記やシステム入力などなど二次的な入力作業は無くなり、そのまま棚卸しの差異確認が実現できます。

中国で工場の運営を行う場合は、事務所機能に関する固定資産以外にも設備機器など工場運営に関連する資産管理も多いため、少人数で正確な棚卸し作業を実現したいと考えられる工場責任者の日本人の方、ご興味がある場合は弊社までご相談ください。

財務会計ソフト用友U8を通じて現場改善に関するご提案を提供いたします。

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